考察や雑記。

「母性」とは何か。

役割 まず、気になる点がある。父性の意味内容の中に、母性の意味内容が含まれていないのはなぜだろうか。つまり、「家事育児などの"ケア"をする」ことが、なぜ父性の中にも意味合いとして含まれていないのか?である。 一面的だが、簡単にいってしまうと、…

「ホームレス」note・cakesの炎上について

本件の記事を書いたライターユニットのnoteは、下記のURLから確認できる。cakesの記事だけでなく、noteの記事も確認した方が、より問題点がわかるかと思う。 ライターユニット。ホームレスのおじさん達の「生きていくエネルギー」をテーマに、彼らの特殊な生…

アツギの件 何が問題だったのか。

僕は芸術論や表象論には全く詳しくないですが、考察していきたいと思います。 長くなりますので、先に結論を書きます。何が問題かというと、女性の要素を意図的に性的にし、その上で広告塔や集客として、モノのように女性を使用したこと。女性を常に性的に見…

「ラッキースケベ」とは何か。

「ラッキースケベ」とは、偶然や不意を利用し、責任追及を回避した架空の性加害である。偶然や不意を、意図的に利用している。もちろん、フィクションだからといって社会や思想に対して影響がないわけではない。 「ラッキースケベ」はカタカナ表記であり、た…

ボランティアは利己的であるか?

たまたま、「生きのびるブックス」というウェブマガジンでこんな記事を見かけた。 森岡正博「人生相談を哲学する 悩みのレッスン」第3回 共感的な「利己心」 Q2:友だちから「いい人であることをアピールしたいんだろ」と言われてボランティアをやめました…

トランス差別に反対する

「当事者ではないこと」は、一体どういうことだろう。 僕は、たとえば外部から性別を押し当てられたような感覚はなく、今まで「葛藤」が全くと言っていいほどなかった。過去も現在も、身体に根差した違和はありません。 そのため、少なくとも今は当事者では…

音楽理論「必要?不要?」の議論はなんで不毛になる?その2

その1はこちら 前回の例2で、音楽理論を学んでいないCさんは 「あの有名なミュージシャンはほとんど音楽理論を学んでいないらしいが、作曲も演奏も素晴らしい。」 「だから、私にもきっと出来るだろう。」 と思い込んでいました。さて、この有名なミュージシ…

音楽理論「必要?不要?」の議論はなんで不毛になる?その1

すごく当たり前のことだけど… 抽象化すると… 例1 例2 すごく当たり前のことだけど… Aさんはギターの奏法とコード進行の理論を学び、ポップスの様式や手法を用いながらポップスを重点的に制作しています。 Bさんは和声、対位法、楽式、オーケストレーション……

なぜ音楽理論を学ぶのか。その2

その1はこちら ポップスなら 「わかりやすい曲調にしたい。三和音を多めにしよう。」 「解決しないモヤモヤ感を出したい。ここの音程は繋留音にしておこう。」 「少し複雑な心境を表現したい。強拍に非構成音の音程を使おう。」 と、その楽曲の旋律や音程に…

なぜ音楽理論を学ぶのか。その1

僕は10代後半から「あらゆるものに意味は付与される。」または「人間は便宜的に、あらゆるものに意味を付与する。」と考えてきました。 つまり、「この世界に存在するあらゆる物体は必ず意味性やカテゴリー、概念などに収められて存在し、意味のないものはな…

4/16日記  コロナ禍の「最悪」

「いまは批判するべきでない。」「政府も頑張っている」「いまは団結するべきだ。」という声がありますが、違うのです。 私たちはいま、見殺しという暴力を受けているのです。そういっても全く過言ではありません。これは考えすぎでしょうか?この記事を書い…

空間の哲学 部屋に物が散らかるのは悪?

空間 空間の性質 空間への対抗 存在するという性質 自死 空間から完全に逃れるには 空間 私がいる部屋には、あまり物はありません。あまり物がないからといって、殺風景で空虚なわけでわけではなく、部屋の中には空間が充満しています。空間やその他の物質は…

悩みの性質

連関性 悩んでいるときの感覚はなぜ気持ちよくないのか ただ悩んでいるだけで、「悩む」という行為をしているだけで、別にそれが「悩み」だとはいえないことがよくあります。悩んでいるときは感覚として気持ちのよくないものであるから、それを悩みだと勘違…

会話は、なぜつらいのか。

※長文を読むのが煩わしい方は、最後だけ読んでも問題ありません。 認識は人それぞれ独自性を持っており、それゆえに「関係する」という渦中で相対されることによって、独自性が担保されています。この独自性が複雑な会話を生み出すのでしょう。 人それぞれが…

アトピーは民間療法より、標準治療を。

ツイッターにて。 脱ステロイド 標準治療が大事 脱ステロイドを続けてしまう人 脱ステロイドは社会的な問題 自分は数年前まで、重度のアトピー性皮膚炎でした。0歳から発症し、20数年間共にしています。 思い出すだけでもキツイので、ここらへんの経験は深く…

夢を強制する社会

子供時代の夢 夢は強制的に駆り立ててくる。 口実 子供時代の夢 小学校の卒業式で夢や希望を語らされたことはなかったでしょうか。それか道徳の時間で夢や希望をノートに書かされたことはなかったでしょうか。 僕は当時その経験があって、少ない経験と知識の…

推しの死に対する弔い

南直哉著(恐山 死者のいる場所)を読んで、僕は「推しの死」に対して考えを巡らせました。 推しの死は現実における死と一緒 死者 不条理な死もある。 弔い 推しの死は現実における死と一緒 ネット上で時々見るのが、推しの死に対して深く悲しむ人です。男性…

イスラム教徒に肉を食べさせるという残酷性。

今日、日本人のブローカーがインドネシアの技能実習生に豚骨ラーメンを食べさせたという旨のツイートを見た。この行為の残酷性について、短いが少し書く。 ある村の共同体における決まり事(戒律)などを破るというのは、その共同体に属する村人にとっては悪…

いくら親しくても、知らない部分があるのはなぜ?! その2

その1はこちら 観念的な人物像 意思疎通ってなんだろう? 観念的な人物像 観念的な人物像は、時に一人歩きします。その人を過小評価したり、あるいは過大評価したり。嘘のレッテルをはりつけて、名誉を毀損したり。こうすればこの人は喜ぶだろうと、勝手に決…

いくら親しくても、知らない部分があるのはなぜ?! その1

あなたにとても親しい友人がいるとします。長年接してきたのでその人の 考えることが、時に手に取るようにわかります。 ですが、たまにその友人の「意外な一面」を覗くことってないでしょうか。「え、そんなことを考えているのか。今まで親友として接してき…

「道徳的政治観」

とりあえず結論から書きますと、「道徳観の延長線上に政治を据えているために、政治への監視が緩い。政治家との距離感が異様に近い。」ということです。 人間は政治的存在 道徳 倫理 昨日はふら~っと自転車をこいでいると、こんなことをふと思いつきました…

形骸化した謝罪

また長々と書いてしまいそうなので、結論を先に書きます。 謝罪をすること自体が目的と化してます。「謝罪」という行為さえすれば、それだけで問題は解決された、あるいは説明責任を果たしたことになるのです。 外見だけしっかりしていて、中身がない。つま…

演奏がうまい人は、楽器と合体している?

楽器を演奏しない人にもわかりやすく… 一例 難しい演奏の場合 義肢 自分は一切楽器ができないので、詳しくはわかりませんが…(説得力に欠けて申し訳ない) たとえば優れた奏者はフルートを吹くとき、いちいち「このキーを押さえる…」とは考えないと思います…

打ち込みより、生演奏の方が優れているのか。

生演奏にも、色々な種類があります。「録音の生演奏」あるいは「コンサートやストリードライブでの生演奏」など。 本記事では、「録音の生演奏」を指して説明していきます。 DTMにおける打ち込み 相互浸透 リアルが足かせとなるときもある 生演奏を対象化す…

吹奏楽部、大丈夫?

そういえば最近、「吹奏楽部の過酷さ」を綴ったツイートをときどき見かけたりします。 音楽の面白さってなんだろう? こういうこと、教えたりしない? 終わりに 夜遅くまで練習したり、顧問の怒号が飛んだり、感動をやたらに追及したり…。 このような話は、S…

自己の連続性ってなんだろう?

Dr 林のこころと脳の相談室 【3868】コンサータによって自己の連続性を失いつつある 自己は連続しているのか。 連続はしていても… 抹消 超越的な精神 考える必要もないこと? まず質問者は 私は、今まで、脳と精神を分離して考えてきました。ですから、あら…

無意味な生

いきなり唐突にですが、僕は安楽死(積極的安楽死)を否定、反対しているわけではありません。「全体による圧力」を背景にこれを個人に強制していく世の中になるのではないかという、妄想を抱いているだけです。 最近片手間に読んでいる南直哉著「善の根拠」…

苦痛信仰とは何か。

このツイートを見て自分なりに考えてみました。 苦痛が現前するのは、相手(他者)が楽をしていると見えるときです。 今この私が苦痛を感じているのに、相手はその苦痛を感じていないとすると、ではこの私が感じている苦痛は何か?ということになる。 なぜ私…

クソリプはなぜ起こるのか。

自分なりに考えてみました。 たとえばAさんが「リンゴが大好きで、何個でも食べられます。」とツイートしました。 それに対してBさんが「でもカスカスでまずいリンゴってありますよね。」とクソリプをしました。 Aさんは困惑して、思わずBさんをブロックして…

トランスジェンダー 違和のグラデーション

今回は現代思想2019年2月号の127P 藤高和輝さんの寄稿「とり乱しを引き受けること」についての感想です。 違和連続体 「みんな違ってみんないい」ではない。 有徴化の回避 とり乱しによる政治的結節 アイデンティティを乗り越えるべきか 共有しえないという…