考察や雑記。

吹奏楽部、大丈夫?

そういえば最近、「吹奏楽部の過酷さ」を綴ったツイートをときどき見かけたりします。

夜遅くまで練習したり、顧問の怒号が飛んだり、感動をやたらに追及したり…。

このような話は、SNSやネットなどでちょっと調べれば、いっぱい出てくるのです。これには驚きました。

おそらく近年発生した現象ではないでしょうか。そういえば、「ブラック」部活という言葉がいわれだしたころから、ふと見かけるようになった気がします。

今までは当たり前だと思っていたものが、実は異常だった。経験を共有してみたら、実は他のみんなも経験していた!なんて感じです。そうしてようやく、「異常な実態」として気付けるようになったのでしょう。それは個人ブログでしたが、中には告発のような書き方の記事まであって、まるで長年積もり積もった感情を開放するかのようです。

過酷さ、異常さの詳細はまた調べてみてほしいのですが、僕にはいささかショッキングでした。

「え、本当にそんなに過酷な実態なの?」という疑念まで湧いきてしまいます。それとも、ごく一部の学校のことなんでしょうか?なぜなら、僕の田舎の学校ではそこまで部活は強制してこなかったし、のほほんとした牧歌的な雰囲気でしたから。なんという世間知らず。

音楽の面白さってなんだろう?

自分はこれまたのほほんと趣味で作曲をやっているのですが、音楽の面白さを意識して考えることって、正直あんまりないです。

「和音を鳴らしてるとたのし~」だとか、「一つひとつの音色が調和して気持ちいい~」なんて、適当に感じながら作っています。

でも今いちど深く考えてみると、

1「ホルンとファゴットを交差させて鳴らすと、なんでこんなに美しいんだろう?」

2「そういえば、音に色がついてるような気がするのはなんでだろう?」

3短音階の第2音を半音下げるだけで、なんでこんなにエキゾチックになるんだろう?」

4アルペジオは、オーボエよりクラリネットの方が得意なのはなんでだろう?」

といった、少々マニアックな疑問がいっぱい出てきます。いつになく、ちょっと考えこんでみると面白いものですね。

こういうこと、教えたりしない?

そしてふと、「こういうことって、吹奏楽部や音楽の授業では教えないのかな~?」なんて思ったりします。

たとえば4だったら、実際にオーボエ奏者やクラリネット奏者の方に来ていただいて、生徒の目の前で吹き比べてみたら面白そうなんですもの。そこから楽器の構造の違いや、奏者の力量なんかの話しが出てきたら、興味が湧いてきませんか。

スピーカーやイヤホンから出てくる音と、実際に奏者が目の前で出す生(なま)の音は、また違います。人間が身体と脳を巧みに使って、その楽器を器官化するのです。身体を動かして楽器を動かして、音だけではなくて、人間全体が息づいているのですね。もちろん、生の音が至上だとは全く思いません。

たとえば3だったら、「メジャースケール、マイナースケール確立以前の モードというちょっと変わった音階があって、これは明るいだとか暗いでは括れないものなんだよ」なんて言われたら、興味が湧いてきませんか。

「明るいでも、暗いでもないってなんだろう?」というふうに。

たとえば2だったら、先生が生徒一人ひとりに音に色があるかどうかをきいてみて、もし感じる人がいたら実際に発表してみたらどうでしょう。

「この和音は青色だけど、この和音は黄色」「高周波数帯域はキラキラとした白だけど、低周波数帯域は腫れぼったい黒」みたいに。う~ん、これはさすがに難しいかな。

終わりに

学校教育のことなんてよく知らないし、部活やクラブがどのように運営されているかもよく知らないですが、色々と考え込んでしまいました。まず思ったのは、「吹奏楽部音楽」をやりたいのだろうか?それとも音楽を学びたいのだろうか?楽器の技術を学びたいのだろうか?ということです。

これらを一気に学ぶことは、おそらく不可能です。あやふやなままこれらをこなしても、なかなか身につかないでしょう。それでは部活をやる意味がありません。

おそらく「吹奏楽部音楽」と音楽は異なるのだろう。